6月4日、体験ゾーンへ向かう軽トラの車窓から、キラリと光る物体を確認しました。
「これはタマムシ類に違いない!」・・車を降りて確認に向かうと、やっぱり正解!
正体はムツボシタマムシでした。珍しい種類ではないようですが、私はなかなか縁が無く、
今シーズン、できることなら見てみたかった種類の一つです。おかげで朝から上機嫌に。
そしてじつはこれらの写真のうち、1~5枚目は同日の夕方に自然館前で撮影したものです。
そう、夕方には自然館前の手すりで、またしてもムツボシタマムシに出会えたのでした!
ブロンズの輝きの中に、まるで絵の具のパレットのような6つの斑点。しかも斑点は見る
角度によってオレンジ色に見えたり、緑色に見えたり、変化するという不思議なものです。
クロホシタマムシ、マスダクロホシタマムシ、ムツボシタマムシと、立て続けに見たかった
タマムシ類と出会うことができました。執念というか、タマムシアンテナを常に張っていた
ことが実を結んだのかもしれません。大型のヤマトタマムシとウバタマムシばかりが注目
されますが、タマムシ類は本当に種類が多く、それぞれが魅力的な色彩をしているのです。
もう一つ、体験ゾーンの畑の近くで嬉しい出会いがありました。全身と脚が美しいブルーを
した大きなハムシです。アイノコヒルガオのつるの近くに止まっており、食草と合わせて
調べてみると、イモサルハムシという種類でした。実物は写真よりもずっと綺麗です!
さて、この日は朝から秋葉台小学校の5年生が田んぼに集まり、校外授業が行われました。
活動内容は苗取りと田植えです。人数が多いので、田んぼの作業は長池里山クラブを中心と
するスタッフにお願いして、私たちは4クラス連続で自然観察パートを担当しました。
伸びてきた夏草の繁みでは、様々な生き物や草花が見つかります。みんなで目を皿にして
宝探しを楽しみました。珍しいもの、可愛いもの、美しいもの、里山はまさに宝の山です!
見つけた生き物たちをダイジェストでご紹介します。順に、ヤマカガシ、ドジョウ、
ツチカメムシ、ドウガネサルハムシ、ウメチビタマムシ、ムネクリイロボタルです。
最後の3枚は、今シーズン初確認のスジグロボタル。陸生ホタルの中ではもっとも湿った
環境を好む、環境指標種の一つです。見事に発見してくれた生徒には拍手を贈りました!
おまけ。子どもたちが「これなぁに?」と茎をちぎってきました。「これは虫こぶ!」
ヒカゲイノコヅチの茎の一部が膨らんでいます。正体はイノコヅチクキマルズイフシです。
せっかくなので、切断して中身を見てみました。黄色い幼虫たちが姿を現しましたよ!