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ミツボシナガタマムシ

  • May 18
  • 3 min read

Updated: May 21

5月12日、長池公園の恒例イベント「芝生deヨガ」で、講師を務めました。前半は自然観察、後半は屋外ヨガという

二本立ての内容、私はもちろん自然観察パートを担当しています。このイベントの良いところは、普段あまり自然に

触れる機会が多くない方にもご参加いただけることです。身近な種類であっても、一つ一つの発見や気付きに対する

リアクションがとても良いので、私も新鮮な気持ちで自然と向き合うことができます。今回も有意義な時間でした!

担当パートの終了後、体験ゾーンで行われている、秋葉台小学校5年生対象の田んぼの学習の様子を見に行きました。

初回は長池里山クラブ指導による田んぼの畔塗りと里山見学、そして長池スタッフ陣による自然観察の3班体制です。

授業はすでに終盤でしたが、初めての体験にキラキラと目を輝かせる児童の姿を見て、嬉しい気持ちになりました。

元気な子どもたちが帰ったあと、静寂を取り戻した里山の片隅では、材木置き場に小さな甲虫が集結していました。

産卵のためにやってきていたのは、タマムシやカミキリムシの仲間です。タマムシといっても、皆さんが想像される

ようなキラキラのタマムシ(ヤマトタマムシ)ではなく、ずっと小さなナガタマムシの一群です。いずれも同じような

細長い体型をしていてパッと見では見分けるのが困難なのですが、この仲間にはなんともいえない魅力があります。

もっともよく見るヒシモンナガタマムシが飛び回る中に、見慣れない種類のナガタマムシが1匹じっとしていました。

前胸背面の凹みや上翅の斑紋などに特徴があり、調べてみると、初見の「ミツボシナガタマムシ」と判明しました。

成虫、幼虫ともにカシ類の樹木をホストにしているそうです。もうずいぶん長いこと長池公園の自然を観察し続けて

きましたが、それでも知識や視点が増えれば増えるほど、新しい発見が待っています。豊かさがあってこそですが。

ワインレッドの前胸と上翅先端の形状が特徴的なケヤキナガタマムシや、この仲間では最大級のクロナガタマムシも

同じ材木置き場に飛来していました。美しさもさることながら、ナガタマムシの魅力の一つは種類が多いことです。

座右の書である「タマムシハンドブック(文一総合出版)」によれば、ナガタマムシ属に属する甲虫は、なんと世界に

約3400種もいるそうです。全ての昆虫の中でも最大規模の属として知られており、とんでもなく多様であることに

改めて驚かされます。ちなみに、それらのうち国内で確認されている種類だけでも約100種にのぼるということです

から、「全部見よう!」なんて思ったら、人生を懸ける覚悟が必要でしょう。それほど奥深い世界が広がっています。

ナガタマムシの仲間以外に出会った甲虫たちも写真でご紹介します。シラケトラカミキリ、ヒメクロトラカミキリ、

メダカチビカワゴミムシ、ヨツモンクロツツハムシ、カメノコテントウ(幼虫)です。特にメダカチビカワゴミムシは

個人的に推しの甲虫なので、嬉しい再会でした。つくいけの道の手すりの上には巨大なマダラアシゾウムシも出現!

私はどちらかといえば、より多くの種類を見るためにあちこち出かけることよりも、定点で観察を続けながら地域の

生物多様性を解き明かしていくことに関心があります。研究者や専門家から見れば“ニワカ”と言われてしまいそう

ですが、一般の人から見れば十分“カワリモノ”かもしれません。身近な自然の魅力を一人でも多くの方に味わって

ほしい一心で、今後もディープに探求を続けながら、そのマニアックな世界を皆さんにもお届けしたいと思います。


 
 
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