4月5日、駐車場の鍵開けで南エントランスゾーンを通りがかると、目の覚めるような
鮮やかなピンク色が目に飛び込んできました。正体はトウゴクミツバツツジの花です。
葉に先駆けて花を咲かせるのがこの仲間の特徴ですが、すでに葉も芽吹き始めています。
ミツバツツジの仲間を見分ける重要な手がかりは、雄しべの本数と雌しべの花柱の毛です。
トウゴクミツバツツジの雄しべは10本で、花柱の下のほうには縮れた腺毛が生えています。
長池公園では、外周緑地と南エントランスゾーンの各所に植栽されており、今が花盛り。
一方、園内にはミツバツツジも植栽されています。自然館周辺や体験ゾーンで開花中です。
こちらは雄しべを数えると5本しかなく、花柱はつるっと無毛ですので比べてみて下さい。
左がトウゴクミツバツツジで右がミツバツツジ。前者がより鮮やかで葉の展開も早めです。
夕日展望台下では、思わず立ち止まってしまうようなこんな光景も楽しむことができます。
トウゴクミツバツツジのピンクを背景に、キブシが薄黄色の雄花序を垂らしています。
やまざと広場のオオシマザクラも、お花見にはちょうど良いくらいの咲き加減です。
芝生広場のソメイヨシノやバス通りのヨウコウが圧倒的に人気ですが、こちらもおすすめ!
さて、この日は大塚西公園のすぐお向かいにあるグリーンワイズ本社を訪問しました。
お仕事の打ち合わせと併せて、私たちスタッフ向けの見学会+交流会を企画していただき、
笑顔溢れる職員の皆さんとの交流を楽しみました。グリーンワイズは創業115年を迎える
歴史ある企業ですが、今も、緑を生かした緑に優しい取り組みを次々に提案し続けており、
私たち公園管理者にとっても大きな刺激と学びがありました。また、南多摩においては、
環境省自然共生サイトに認定された数少ない同志でもあり、今後は生物多様性拠点どうし、
サイト間交流、サイト間連携も、積極的に進めていけたらと考えています。お忙しい中、
時間をとって、もてなして下さったあたたかい職員の皆さんに、改めて感謝申し上げます。
出先で即席自然観察会が始まってしまうのはいつものこと。本社敷地内には、想像以上に
豊かな生物多様性が育まれていました。ヤマガラ、ビンズイ、シメなどの群れが現れ、
並木の樹名板の裏にはニホンヤモリの親子も。法面にはジュウニキランソウ(種間雑種)や
ジュウニヒトエが咲き始め。勝手に始まった自然観察を、“生物多様性モニタリング”と
それっぽく名付けて、そっと見守って下さった職員の皆さんには頭が上がりません。
帰りに立ち寄った大塚西公園では、ソメイヨシノが満開でした。週末はお花見日和かな!?
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