5月27日、曇り空の下、午前中は長池見附橋下流側の斜面地の草刈りを実施しました。
中段にはヤマモモソウ(ガウラ)が見事に咲いていたので、生育範囲を刈り残しました。
また、ワタリミヤコグサの幼株も発生しており、開花を楽しめるように、生育箇所は
刈り高を高めに設定して芝刈機を入れました。早いものはすでに咲き始めています。
午後はヤマザキ動物看護大学の大学院生を対象に、講義+現地案内を担当しました。
長池公園の管理や里山の手入れなどについて解説しつつ、旬の自然も紹介できました。
日が差してきて生き物の動きも活発になり、ネムノキの葉に1匹のチョウが止まりました。
“ゼフィルス”と呼ばれる初夏のシジミチョウ類の一種、ミズイロオナガシジミです。
今シーズンは、ゼフィルスとの出会いが例年と比べて極端に少なく、気がかりですね。
コブシの木の周りを「ギーギー」と鳴き交わしながら群れていたのは、コゲラの家族です。
巣立ったばかりと思われるヒナは、まだあどけない表情。親鳥から餌をもらっていました。
ひょっとしたら、自然館駐輪場の裏のサクラの幹に営巣していた家族かもしれません!
つくいけの道入口ではニワトコの実が早くも色付いていました。多くの実は秋から冬に
かけて熟し、食糧の少ない時期に小鳥たちの栄養源となります。そんな中、ニワトコが
時期外れの初夏に熟す理由は、種子散布を託す相手を決め打ちしているからでしょう。
その相手とは、キジバトのことです。ハトの仲間は、年間を通して植物食を貫く野鳥です。
ヒナにも、体内で生成された植物性のミルクを口移しで与えるため、多くの小鳥が
子育てで必要とするイモムシには見向きもしません。他の鳥が昆虫食中心になる初夏、
ハトたちだけはニワトコに集まり、美味しそうに実をついばんでいます。枝にしなりが
あって折れにくいことも、ハトが止まることを想定したつくりだったりするのでしょうか?
・・ということで、話は何度も横道に逸れつつも、有意義な散策ができて良かったです。
おまけ。体験ゾーンの畑の周りに、今年もキレハミミイヌガラシが咲いていました。
キレハイヌガラシとミミイヌガラシ(どちらも外来種)の推定雑種といわれています。