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フタガタハラブトハナアブとクサソテツハバチ

5月8日、先週に引き続き、植物調査のお仕事で市内西部の民有緑地へ出かけてきました。

この時期の調査は昆虫との出会いが多く、あとで種名などを調べるのも楽しみの一つです。

いくつかあまり見慣れない昆虫に遭遇できたので、写真とともにご紹介したいと思います。

地上付近をブンブン音を立てて飛び回っていた大きなアブです。最初はオオマルハナバチに

違いないと思って、近付いてみたら顔がハチではなくアブだったのでびっくりしました。

こんな配色は初めて見た気がします。調べてみると、フタガタハラブトハナアブという

聞いたことも無い名前のアブの雄でした。オオマルハナバチに擬態しているのでしょうね!

細流の脇に大型のシダ、イヌガンソクが生えていました。隣り合って、葉身のほとんどが

食い尽くされて骨(?)だけの状態になったシダの姿・・これらもイヌガンソクのようです。

いったいどんな大食いさんの仕業でしょうか?まだ青々とした葉の上を探してみました。

いました!想像していたよりもずっと美しい、空色をしたイモムシが何匹も付いています。

クサソテツハバチの幼虫です。説明によるとクサソテツの葉を食べて育つとのことですが、

イヌガンソクは“オオクサソテツ”の異名もある同じコウヤワラビ科のシダなので、納得!

林縁につるを伸ばしたサルトリイバラには、リンゴ飴のようなハムシの仲間がいました。

サルトリイバラを食べるフタホシオオノミハムシです。背中の後方に白い模様があります。

サルトリイバラの定番、いかつい見た目をしたルリタテハの幼虫も何匹か見つかりました。

毎年、サルトリイバラやホトトギス類の葉をめくっては、その存在を探すのが恒例行事。

その他の昆虫と植物。順に、アオハダの花とアオハムシダマシ、ウスベニヒゲナガ、

ツマモンヒロバカゲロウ、シモフリコメツキ、タチシオデ、ハンショウヅルです。

小さな流れの中からアズマヒキガエルが出てきました。やはり水辺があるって重要ですね。

生物多様性に溢れた賑やかな空間。地権者の方の自然への愛情を感じさせる緑地でした。

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