3月22日、カタクリの花が次々と開き始め、開花数を数えると50株ほど確認できました。
この時を待ちわびていたかのように、蜜を求めてビロードツリアブが飛び回っていました。
モコモコの体にハチドリの嘴そっくりの口吻、ホバリングするその姿はとても独特です。
カタクリとビロードツリアブ、どちらも地上に現れる期間が短いことから“春の妖精”と
呼ばれており、この組み合わせはまさに今しか見られない旬の光景といえるでしょう。
他にも“ビロード”が付く動植物を集めてみました。やはり毛を纏ったものが多いですね。
ビロードシダ、ビロードスゲ、ビロードモウズイカ、ビロードタツナミ(コバノタツナミ)、
そして生き物はビロードキンクロ(通称ビロキン)、ビロウドコガネ(ビロードコガネ)です。
この“ビロード”という言葉、日常会話の中で登場する機会はほとんどありません。
ビロード生地の肌触りといっても伝わらないことが多いので、いつも説明に苦慮します。
同じように、“メリケン”などの古い言葉が、動植物の和名ではよく用いられています。
死語となりつつある言葉も、動植物のおかげで忘れ去られることはないかもしれません。
話が逸れましたが、気温がそこそこ上がると、カタクリの花は元気に反り返っていました。
昨シーズン、学生アルバイトの公園スタッフが製作してくれた立体刺繍のカタクリです。
とても丁寧に作られています。自然館に展示してあるので本物と見比べてみて下さいね!
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