3月8日、自然館から築池へ下る階段沿いにはスギがまとまって生えています。杉の木広場と
呼んでいるこの場所を通りがかった際に、幹にいくつも穴が開いているのを見つけました。
この穴の正体はキツツキの一種、アオゲラの食痕と思われます。幹内部に潜む甲虫の幼虫や
生き物を物色した形跡でしょう。目線の高さからだいぶ上のほうまであり、壮観でした。
冬は鳥たちの痕跡探しが楽しいシーズン。痕跡からも、多様な暮らしぶりが見えてきます。
さて今日は小雪のちらつく天気の下、パークキッズレンジャーの定例活動を実施しました。
希少な地域固有種、タマノホシザクラの保全作業です。何をしているのかというと・・
幹にこびり付いた「黒色膏薬(こうやく)病」をたわしを使ってごしごしと取り除きました。
園内には全部で4本が保護されており、全てに付着していましたが、さすがはパーキッズ。
子どもたち+大人たちの力で、ご覧のとおり、だいぶ綺麗に除去することができました。
ちなみにこちらがタマノホシザクラの花です。萼片が綺麗な星形をしているのが特徴です。
マメザクラとエドヒガンの種間雑種とされ、栄養繁殖で増えます。3月20日頃から咲き始め、末から4月の1週目くらいまでが見頃となります。今年も元気に咲いてくれますように!
ごしごし作業だけでなく、春の動植物調査も行いました。12月の調査では見つからなかった
オオムラサキの幼虫が複数見つかったほか、地上で冬を越すアオオサムシ、トモエガモや
アオジなどの冬鳥、満開のマンサクの花、フキノトウなどを観察することができました。
おまけで、活動後にミチタネツケバナやセリの葉っぱを生食しました。どちらも美味しく、
雑草は初めて食べるという子どもたちも「意外とおいしい!」と目を輝かせてくれました。