8月9日、多摩丘陵の自然を守る会と連携して保全に取り組んできたバアソブの開花調査を
実施しました。場所は堀之内東山はぐくみの森緑地内ですが、アクセスが非常に悪いため、
冬場の保全活動、春の発芽確認、夏の開花調査の年3回程度のみ、現地に入っています。
現地に到着するなり、バアソブと、その白化品のミドリバアソブが出迎えてくれました。
バアソブは草地の減少とともに姿を消しつつある植物として、環境省の絶滅危惧Ⅱ類に
指定されています。ミドリバアソブと呼ばれるタイプはさらに珍しく、貴重なものです。
今シーズンは春までにがっつり手入れすることができたので、多くの株が開花しました。
道中に見かけた動植物を紹介します。順にツリガネニンジン、クサギ、コナラの赤ちゃん、
リンゴツバキ、クルマバッタモドキ、ヒナバッタです。(※リンゴツバキは植栽です。)
調査を終えて藪から出てくると、大きなクワカミキリが飛んできました。すごい正面顔!
この直前、同行者が思いっきり指を噛まれ、「噛み跡」がくっきり残ってしまいました。
解散後、その足で東山方面の巡回清掃を行いました。前から感じていたことですが、東山は
他のエリアよりも一段と暑い感じがします。じりじりと照り付ける太陽で日に焼けました。
帰りに堀之内東山そらみの森緑地の一角で保護しているセンブリの状況を見てきました。
1枚目は昨年の春に発芽したものが伸びてきている状態、2・3枚目は今年の春に発芽して
根生葉のみのまま過ごしている状態と思われます。1枚目の状態のものは、この秋、花を
楽しませてくれるはずです。それにしても、根生葉と茎葉はまるで別人のようですね!
センブリの近くでは、希少なハマハナヤスリも健在で、あちこちから発生していました。
ここではコヒロハハナヤスリも同居しており、それらの推定雑種とされるコハナヤスリも
見つかりました。栄養葉の質や形状などで区別しますが、判断に迷うものもあります。
ともあれ、バアソブ、センブリともに、異常なく確認できて良かったです。ピース!
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