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トモエガモ帰還

10月4日、朝からすっきりしないお天気に、気分まで持っていかれそうになっていると、

別のスタッフから吉報が飛び込んできました。「築池にトモエガモらしきカモの群れ!」

「一応、確認しておこうかな・・」なんてすまし顔で答えつつ、心はすでに浮き立って、

勇み足で築池へと向かいました。いましたいました。やはりトモエガモでした。

昨年は12月3日、一昨年は11月19日、その前年は11月29日が初認日だったので、ずいぶん

早い渡来です。しばらくはあちこちの池沼を巡回して、定着しないかもしれません。

トモエガモは全部で7羽、中には幼羽(胸に細かい斑点が並び、脇羽のV字状ラインが尖る)も

数羽混ざっており、今年生まれの彼らは初めて築池に降り立ったことになります。

口コミ的に「ここ、おすすめ。要チェックね!」と連れてこられたのカモしれません。

ちなみに、あの派手な巴模様は冬の雄の羽衣だけに見られるもので、渡ってきた直後の

トモエガモはみんな地味な色をしています。顔立ちや嘴基部の白いパッチ模様のほか、

下の写真で見えている翼の一部分(翼鏡)の配色が「白・深緑・ベージュ」の3色ラインに

なっていることなどを確認しなければ、他のカモ類との区別は容易ではありません。

トモエガモのほかに、冬のカモ類としてはもっとも馴染み深いコガモも4羽来ていました。

こちらは頭部を中心に全体が黒っぽく、翼鏡は鮮やかなグリーンなので見分けが付きます。

秋の渡り鳥出現情報も充実してきました。渡りのシーズンはやっぱり楽しいものです!

さて、この日は降ったり止んだりの雨にも負けず、市内の民有緑地で調査のお仕事でした。

2か所をハシゴして、藪を漕ぎ、枝の山に埋もれ、クモの巣と格闘してずぶ濡れに・・

何もこんな日に実施しなくても良かったのでは?と思う前に、今日で良かったと思える

発見を求めて頑張りました。この緑地では、春の調査と合わせて300種以上の植物種が

記録され、民有緑地(個人所有の裏山)の豊かさ、尊さを改めて実感する結果となりました。

出会った動植物の一部をご紹介します。順に、コシオガマ、トキワトラノオ、フユノハナ

ワラビ、シラヤマギク、ノコンギク、ミヤマアカネ、シナノキ、ウラギンシジミです。

対象地の数が多いので、調査はしばらく続きます。今後も楽しい出会いに期待しましょう!

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