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ツミの巣立ち

7月12日、八王子市が今年の全国最高気温となる39.1℃を記録したそうです。

どうりで暑いわけですね。お昼頃に、長池公園でアブラゼミの初鳴きも確認しました。

これで、セミの初鳴きは早くもクマゼミとツクツクボウシを残すのみとなりました。

夕方、ようやく暑さも少し和らいできた頃に、来園者から「ツミがいる」との情報を受け、

芝生広場へ急行しました。ツミは、以前の記事にも登場したことがある小型の猛禽類です。

到着すると、近くの枝を行ったり来たりするツミがすぐに見つかりました。

胸に縦縞、腹に横縞という独特な模様から、今年生まれの子だとわかりました。

ツミが巣立つのは7月上旬が一般的ですので、巣立って間もないものと思われます。

よく見ると、片足をケガしているのか、止まりづらそうにしていました。

飛翔はできても、肉食性で足を使って獲物を捕らえるツミにとって、脚のケガは致命的。

今後が心配ではありますが、こちらの心配もよそに、間もなく飛び去っていきました。

ところで、ツミのヒナが巣立ちを迎える7月上旬は、小鳥の多くが2回目の繁殖を終えて

再び巣立つ時期と重なっています。2回目繁殖で巣立ったばかりの小鳥は、ツミのヒナから

したら、狩りの絶好の練習相手になるはず。加えて、ツミは猛禽類では珍しく、セミを

捕食する習性もあって、ちょうどセミが一斉に羽化するタイミングにも一致しています。

さて、毎日恒例の植物開花状況です。雑草のヌスビトハギがちらほらと咲き始めました。

中央園路のキジョランは今年も開花しています。ここ10年くらいで本当に増えた植物で、

以前は高尾山界隈まで見に行っていましたが、現在では多摩丘陵のあちこちの林縁で

見かけるようになりました。コクランや各種シダなど、他の暖地性の植物も同じ傾向です。

あちこちにつるを伸ばし、大きな葉を茂らせているクズも開花が始まっています。

よく見ると、ウラギンシジミの卵(白いゴルフボール型の塊)も産み付けられていました。

花に擬態する幼虫のユーモラスな姿を、今年も拝むことができそうですね!


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