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ツノハシバミ

10月10日、午前中は鹿島公園の草刈りに専念しました。そして午後からは調査のお仕事へ。

移動中、フロントガラスの目の前をカラスに追われたオオタカが駆け抜けていきました。

この日の対象地は、由木地区から車で40分ほどの場所にある市内西部の民有緑地です。

初めて訪れる場所でしたが、対象地を含む一帯は生物多様性が非常に豊かで驚きました。

※場所については、希少種保護と私有地への立入防止の観点から控えさせていただきます。

背中合わせの鳥の顔のような可愛らしい果実を付けたこの木は、ツノハシバミという種類。

ヘーゼルナッツの国内版と言われ、中身は美味しいナッツで鳥や哺乳類にも大人気です。

カバノキ科の他の種はほとんどが風散布の種子なので、動物貯食散布種子は珍しいですね。

由木地区にもわずかに自生していますが、この場所はツノハシバミのパラダイスでした。

おや、2枚目の写真に写っているツヤアオカメムシは、何をしにやってきたのでしょう?

この植物、どこにでもありそうな雑草に見えるかもしれませんが、とっても貴重な種類。

カリマタガヤ(※正確には品種のヒメカリマタガヤ)という東京都の絶滅危惧種なのです。

コブナグサ、ニコゲヌカキビ、ウシクサなどとともに低茎草地の一面に群生していました。

同じような見ためのコメヒシバ(普通種)とは、穂をアップで見ると小穂の付き方がまるで

異なります。市内の丘陵地において、私の知る限りでは数ヶ所でしか見つかっていません。

「東京都レッドデータブック2023」で解説を担当したこともあり、思わず私もVサイン!

カリマタガヤの群生の中に点々と見られたこちらは、センブリ茶でおなじみのセンブリ。

減少著しい草原性の植物で、見つけると嬉しくなります。花の咲く頃が楽しみです。

季節柄、すでに花の終わったものや葉っぱだけの植物ばかりで恐縮ですが、調査では

このような状態の植物も識別し、記録していきます。難問クイズを解くような気分です!

写真は順に、オオツクバネウツギ、ナガバノコウヤボウキ、ササクサ、オオカモメヅル、

キッコウハグマ、モミです。やや山地寄りに分布する植物がいくつか見受けられました。

植物は植物でも、こちらは野生動物の痕跡。ホンドタヌキのため糞(トイレ)から発芽した

イチョウの実生が、緑のマットを作っていました。調査ではたびたび見かける光景です。

植物相の豊かさと、そこに営まれる生態系の豊かさを実感し、実り多き調査となりました。


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