1月19日、先週訪れた特別展「鳥」では、日本固有の鳥に関する展示パネルがありました。
日本固有種=世界中で日本にしか分布しない鳥のうち、もっとも身近な存在は彼でしょう。
セグロセキレイです。背中と胸から上が黒く、きりっとした眉を書いたような白いラインが
特徴。世界に広く分布するハクセキレイとは対照的に、日本の水辺にのみ生息しています。
いつも見慣れていてありがたみは感じないかもしれませんが、日本が誇る小鳥なのですね!
ゲノム解析によって、これまで日本産と大陸産の種類が亜種レベルで区別されていたものの
うち、国産のキジやリュウキュウサンショウクイなどは、独立種として認められることに
なったため、晴れて日本固有種の仲間入りを果たしました。植物と違って野鳥は長距離を
移動できるので、日本固有種といえる種類が思いのほか少なく、全部で15種しかいません。
島嶼限定のヤンバルクイナなどは別として、この辺りでも比較的見かけることの多い鳥を
集めてみました。キジ、リュウキュウサンショウクイ、アオゲラです。年によっては、
カヤクグリも渡ってきます。健全な里山環境が失われれば、国際的に貴重な彼らの棲みかも
失われることになります。そうしたグローバルな視点を持つことも大事といえるでしょう。
ところで、冒頭のセグロセキレイですが、じつはこんなところにいました。浅川沿いの水が
干上がった丸石河原なのですが、ご覧のとおりゴミだらけです。地球温暖化やマイクロ
プラスティックなど、目に見えにくい環境問題が世界中で注目されている昨今ですが、
自然観察を通してこうした光景を目にすると、もっと基本的な部分でも環境に対する意識は
まだまだこのレベルなのかと情けなくなります。公園を管理する私たちも、「ポイ捨て」に
関しては、日々、頭を悩ませていますが、果たして本当にこのままでいいのでしょうか?
おまけ。長池公園自然館で、ゆぎねっと結主催の「みんなのマルシェ」が開催されました。
福祉団体の食品販売や様々なワークショップが出店し、多数の来場者で賑わっていました。