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シロバナマンテマと別所小学校3年生の桑の学習

5月29日、長池公園周辺の歩道では、草刈りを前に様々な雑草が花盛りとなっています。

今見ておかないと、明日には刈られてしまうかもしれない・・そんなことを思いながら

歩きつつ、車を走らつつ、キョロキョロしてしまう毎日です。他ではあまり見られない

コメツブヤエムグラやクマツヅラなども、目を凝らすと見つかるので気が抜けません。

通行人や来園者からよく質問を受けるのはこちらの雑草です。どういうわけか、園内には

ほとんど無いのですが、周囲の歩道ではあちこちの植え込みやアスファルトの隙間などから

顔を出しています。ナデシコ科のシロバナマンテマという種類で、欧米原産の外来種です。

花の色には変異があって、ピンク色から純白まで様々。特にピンクの濃いものは、これが

“シロバナマンテマ”です、と言われてもピンとこないかもしれません。マンテマという

変種関係にある別の植物があり、それに対して付けられた名前なので致し方ありませんが。

もしシロバナマンテマに出会ったら、見るだけでなくぜひ触ってみて下さい。粘ります笑。

さて、この日は別所小学校3年生とおおぞら学級の皆さんを対象に桑の授業を行いました。

授業の一環で飼育し始めたカイコの食糧となる桑の木について、理解を深めてもらうことを

目的としたプログラムです。最初にウォーミングアップとして超難問づくしの桑クイズで

盛り上がった後は、外に出て実際に桑やヒメコウゾの実を観察したり、葉を触って違いを

確かめ、見分けの術を習得しました。後半は「一本の桑の木が支える多くの命」をテーマに

桑に潜む生きもの探しを行いました。この時期のトピック、ハラグロオオテントウの幼虫と

蛹や、彼らの餌となるクワキジラミの集団など、じつに色々な生き物を発見できました。

3年生の皆さんの手元にいるカイコたちは、昨日、卵から孵ったばかりとのこと。これから

カイコを育てるのに欠かせない桑の葉について、たくさん学べたのではないかと思います。

カイコの飼育や調べ学習はもちろん大事ですが、カイコや私たちを取り巻く自然環境から

教えられることも多いはず。丁寧な学習支援活動によって、伝統文化は継承されるのです。



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