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シマエナガの日(番外編)

1月20日、暦の上では一年でもっとも寒いとされる「大寒」です。例年、大雨や大雪になる

ことが多い時期でもあります。ところで大寒は、ある鳥の記念日に制定されています。

それはシマエナガです。空前のシマエナガブームでグッズも飛ぶように売れているので、

どんな鳥かご存じの方も多いでしょう。真っ白でまんまるな体につぶらな瞳が印象的な、

北海道に棲む鳥です。関東で見られるエナガとは、種としては同じなのですが、顔の模様が

異なっており、亜種として区別されています。千葉県周辺にも顔の模様がシマエナガ似の

エナガが多数生息していることが知られていますが、こちらはまだ正体が明らかにされて

おらず、“チバエナガ”の愛称で親しまれています。話を戻すと、そんな北海道でしか

見られないシマエナガ、私は2016年の春に道東旅行へ行った際に出会うことができました。

噂どおり、羽を膨らませてまんまるでした。意外と撮影チャンスは少なかったのですが、

スマホカバーまでシマエナガというコテコテのファンとしては姿を見ただけでも大満足!

さて、この旅行ではレンタカーで道東を廻る中で、他にもたくさんの出会いがありました。

懐かしい記憶を辿りながら、出会った生き物たちをちょっとだけご紹介したいと思います。

車を走らせて、一番最初に遭遇した鳥はなんとコチョウゲンボウでした!関東でもなかなか

見られない猛禽類とのいきなりの対面に、単純な私は「北海道すごい」と呟いたのでした。

北海道と聞いてまず思い浮かべる方も多いはずのタンチョウは、私のイメージとは違って、

牧場の乳牛たちを背景に、畑の真ん中を歩いて採餌している姿ばかり何度も目にしました。

それはオオハクチョウも同じで、畑に群れが降りていました。白い体色が目立ちますね。

大きな体のオジロワシをあちこちで見かけました。カラスたちとも仲良くやっている感じ

でしたが、これがもし関東だったらカラスもびっくり、寄ってたかって大変でしょうね!

同じく魚を食べる猛禽類のミサゴもいました。大きな魚を足に掴んでこのドヤ顔です。

漁港付近の防波堤では、大型カモメの仲間が3種類、仲良く並んで休んでいました。

左からオオセグロカモメ、ワシカモメ、シロカモメなのですが、違いがわかりますか?

翼先端(初列風切羽)の地の色にご注目。左から黒、グレー、白とそれぞれ違っていますね。

運良く、国内ではここでしか見られない、北海道限定の固有種に出会うことができました。

道路に出てきた緑色のキツツキはヤマゲラです。本州で見られるアオゲラと似ていますね。

あちこちで愛嬌を振りまいていたハシブトガラ。こちらは本州のコガラとそっくりです。

シマエナガのように、本州で見られる鳥とは少し色味の違う北海道特産の亜種がいました。

順にミヤマカケス、キタキバシリ、シロハラゴジュウカラ、エゾコゲラ、エゾアカゲラ。

“エゾ”や“キタ”が付いていて、全体に白っぽかったり、白い部分の割合が大きかったり

する傾向があります。対して、6枚目のヒガラなどは本州にいる子と全く同じ外見でした。

車を走らせていると、至るところで小鳥の群れに出会います。“スズメかな?”と思っても

よく見ると本州から渡ってきたばかりの夏鳥だったりして、思わず車を停めてしまいます。

順にベニマシコ(雄)、ベニマシコ(雌)、オオジュリン、ノビタキ、ニュウナイスズメです。

哺乳類ともたびたび遭遇しました。中でも、エゾシカはどこにでも現れます。交通事故を

起こさないようにと、レンタカーを借りる時にも再三の説明を受け、エゾシカの多い地域を

走る時の注意事項が書かれたマップや、車に搭載されたシカ避けの笛に最初は驚きました。

次いで多かったのがキタキツネ。ホンドギツネよりも明らかに人との距離が近かったです。

樹林地ではエゾリスやエゾシマリスにたっぷり遊んでもらいました。関東では、野生動物を

見たことがある人のほうが少ないくらいですが、ここでは身近に野生動物がいて当たり前。

もちろん良いことばかりではありませんが、こうした環境の違いが人々の自然観にも

影響しているはずです。「大自然」が間近にある暮らしって、どんな感覚なのでしょう?

ということで、シマエナガの日に因んだ番外編として、北海道の自然をご紹介しました。

またいつか、訪れる機会がありますように!

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