シダ入門講座と甲州街道のホソエガラシ
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 4月26日
- 読了時間: 2分
4月23日、朝からあいにくの雨でしたが、講師の仕事で小金井市まで出張してきました。
じゅんじゅんこと鈴木純さんの講座「まちの植物は友だち」の中で、シダ植物に注目する
シリーズ観察企画のゲスト講師を仰せつかり、皆さんにシダの魅力をお伝えしてきました。
なかなか止まない雨にやきもきしつつ、小金井市内の小さな庭園でシダ探索をスタート!
草花の多くは雨に打たれて花が閉じてしまっていますが、シダの葉はむしろ水を浴びて
生き生きと輝いています。胞子で増える彼らにとっては“恵みの雨”に違いありません。
参加者に「このゼンマイのような新芽は何ですか?」と尋ねられて見てみると、なんと
ヤブソテツの特徴的な羽片が綺麗に折りたたまれ、これから葉を広げる準備をしている
ところでした。その姿はまるでカメラの絞り羽根のようで、ちょっと感動的ですね!
シダ好きを公言していても、こういう芽立ちの瞬間をまじまじ見るのは新鮮でした。
書き込み型の資料(写真はその一部)を用意してあったのですが、雨に濡れてしまい、出番は
あまりありませんでした。あとでおさらいに活用してもらえたらと思います。やはり自分で
見聞きして感じたことを直接書き込んでマイ図鑑を作るのが、シダと仲良くなる早道です。
今回は入門編として15種類のシダを比較観察しましたが、きっとイヌワラビ(写真)以外は
もっと多くの個体を見ないとなかなか覚えられないと思います。5月、6月は場所を変えて
少しずつ種類や着目ポイントも増やしていき、ステップアップを目指していきたいですね!
ところで、講座が始まる前に車で甲州街道(府中市域)を通りかかった際、車窓越しに見えた
アブラナ科の雑草が気になって思わず車を停めて見に行きました。ホソエガラシという、
外来雑草でした。南多摩エリアではほとんど見かけない種類ですが、甲州街道沿いでは
街路樹の植え込みなどに約1kmに渡って群生していました。“所変われば草変わる”です。
ロンドンロケットという流通名で薬草としても知られているようです。試しに葉っぱを
ひとかじりしてみると、マスタードのような辛みがありました。皆さんももし甲州街道を
通りかかることがあったら、探してみて下さいね!ちなみに南多摩エリアのバイパス沿いで
よく見かけるのは、イヌカキネガラシ、ケカキネガラシなどの外来雑草がほとんどです。