6月19日、今シーズン2周目となる姿池周囲の斜面地草刈りを実施しました。
4人チーム(※私は途中から戦力外)で築池堤防からせせらぎ緑道入口付近まで、
一日かけて全面完了。なにしろ日陰が無い場所なので、こんがりと日焼けしました。
作業中は、築池でカワセミが行ったり来たり。水鳥のカワウも飛来していました。
午後の作業を始めて間もなく、今からまさに刈ろうとしていた芝草地の一角で、
珍しいアマ科の外来雑草、キバナノマツバニンジンが数株開花していました。
場所は長池見附橋下流の左岸斜面最上部です。近隣の緑地数か所にも生育していますが、
長池公園での確認はこれが初めて。今まで気付かずに刈ってしまっていたのでしょうか?
開花時間は極めて短く、午後13時頃に咲き、夕方にはあっという間に閉じていきます。
全体がとても華奢な植物なので、ちょうど花が全開のタイミングに出くわしたおかげで
気付くことができました。もし閉じていたら、他の雑草に紛れていたことでしょう。
そこからさらに下流へ進み、せせらぎ緑道入口付近の左岸斜面最上部では、今年も
ワタリミヤコグサが花を咲かせました。この植物も、以前、草刈りの際に見出された種類。
由木地区内ではこの場所のみで確認されており、黄色からオレンジ色へと変化していく花が
美しいこともあって、例年、草刈りの際に少し刈り残すように注意を払ってきました。
各地で見られる在来のミヤコグサとは、一つの花茎に付く花の数が多いこと、葉が細長い
ことなどから区別ができます。下の写真は同じ斜面にあった在来のミヤコグサです。
キバナノマツバニンジンやワタリミヤコグサのように、外来種であっても、観賞価値が高く
珍しい雑草が発見された場合、来園者の皆さんにも観察を楽しんでいただけるよう、
積極的に刈り残すことがあります。やまざと駐車場のホソバウンランやコゴメバオトギリも
その一つで、毎年、発生を確認したら一帯を刈らないように注意しています。
もちろん、「外来種は全て駆逐せよ!」という考え方もあるとは思いますが、在来植生への
影響がさほど大きくない種類であれば、むしろ「その存在を受け止めて楽しむ」という逆の
発想があっていいのではないでしょうか。そしてそのことが、足もとの雑草に興味を持つ
きっかけにでもなれば、なお嬉しいです。芝生の一角で、意図的に刈り残してある雑草の
群れを見かけたら、ぜひ近くまで行って挨拶してみて下さいね!
最後に、今朝のジュンサイ(3番花の開花2日目)の様子をお届けします。
ぐんぐん伸びてきた雄しべの先から、たくさんの花粉が飛散しているのがわかります。
これまでに咲いた2つの花では、このような状態は観察されませんでした。
新しい蕾が開くたび、毎回違った一面を見せてくれる、本当に興味の尽きない花ですね!