7月27日、長池公園のカタクリ観察路では、キツネノカミソリが花盛りを迎えています。
花の咲く頃には、“カミソリ”状の葉っぱはすでに枯れ、跡形もありません。
木々の葉が展開する前、林床が明るい春先のうちに、光合成を済ませてしまうからです。
キツネノカミソリのそばではカノツメソウ(ダケゼリ)やキツリフネも咲き始めていました。
中央園路では、路上で吸水するモンキアゲハを見かけました。近付いても逃げません。
チョウの吸水行動は、飛翔や生殖に不可欠な栄養素であるナトリウムイオンの補給、
上がりすぎた体温を下げるためなどの理由があると考えられています。
里山口近くのフェンスに絡んだカラスウリには、大好きなカノコサビカミキリの姿。
前回こちらで紹介した時よりも増えていて、全部で10匹ほど見つかりました。
夕方、松が谷方面の巡回で、乳母ヶ谷公園のトイレ点検中に小便器を見てびっくり!
右の小便器にはカブトムシとノコギリクワガタ、左の小便器にはクロカミキリと
アオドウガネが、それぞれ落ちて抜け出せなくなっているではありませんか!
子どもたちも憧れるカッコいい甲虫たちが、あられもない姿でまさかの場所に。
つい先日、「便所コロギス」の記事で屋外トイレに集まる生き物を取り上げたことを
反省したばかりなのに、またしても“小便器トラップ”を話題にしてごめんなさい<(_ _)>
救出した甲虫のうち、ノコギリクワガタとクロカミキリを空のペットボトルに入れてみた
ところ、すぐに喧嘩が勃発。クロカミキリの噛む力はとても強く、引き離すのにも一苦労。
ちなみにクロカミキリは夜行性のカミキリムシで、クワガタのような見た目をしています。
触角もカミキリムシにしては短め。幼虫はアカマツなど針葉樹の材部を食べるそうです。
さらに、自然館近くのクヌギでは立派なカブトムシ(オス)とスジクワガタ(メス)を発見!
いかにも夏らしい甲虫たちとの出会いに恵まれ、童心に帰ってときめいた一日でした。