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ウシオハナツメクサとヒメブタナ

  • Apr 23
  • 3 min read

4月15日、講師の仕事で葛飾区と江戸川区の境を流れる荒川河川敷を歩いてきました。昨年の5月にも、同じ場所を

散策しており、クサビガヤやハリゲナタネといった珍しい外来植物の数々にくわえ、在来の水湿地性植物にとっても

重要な生育拠点になっていることを知り、季節を変えて、この講座でも一度歩いてみたいと目論んでいたのでした。

南多摩エリアではほとんど出会うことの無い種類を中心として、観察した草花をいくつかご紹介したいと思います。

大きな高架下の砂地に群生していたのは、ナデシコ科のウシオハナツメクサです。沿海地の砂地などに帰化している

雑草で、現在の都内での分布は一級河川の河口付近に限られています。触るとねばつくほど、全体に腺毛が多いのが

特徴です。花はピンクと白のツートンカラーで、私はかまぼこを連想してしまいます。繊細で本当に美しい花です。

観察していると、萼片の基部に黒い斑点があることに気付きました。花が咲いていない時には見分けに役立ちそう。

堤防や道路沿いのアスファルトの隙間には、東京では珍しいヒメブタナが生育していました。多摩ニュータウンでも

おなじみのブタナと似ていてとても小さい印象です。大きさの違い以外にも、根生葉の毛がごく疎らであることや、

痩果が短い柄と長い柄の2タイプからなることなども識別のポイントになります。痩果のアップを撮り損ねてしまい、

悔やんでいたところ、標本の作成のために採取されていた受講生の方が、果実の写真を送って下さりました!(5枚目)

一見すると育ちの良いヘビイチゴのようで素通りしてしまいそうなこちらはオキジムシロ。八王子でも浅川河川敷で

確認していますが、まだまだ内陸では珍しい存在です。荒川流域ではごくありふれた存在になっているようでした。

フウロソウ科を彷彿とさせる葉の形が独特です。多摩川流域でもこれから記録が増えてくるのではないでしょうか。

3種類のマイナーなアブラナ科雑草です。1段目はハリゲナタネ。茎の根元を見るとトゲがびっしり生えていますが、

実は触っても全然痛くありません。2段目は小さな花を取り囲むように、針のような細長い果実が多数付くのが特徴の

ホソエガラシです。最近は、甲州街道沿いや16号バイパス沿いなどでも勢力を広げつつあります。そして、3段目は

コタネツケバナ。変異の多いタネツケバナ類の中で、一般的にはあまり認識されていないものの一つだと思います。

河川の氾濫原などにある小型の種類で、種子を取り出してみると周囲に翼(ヒレ)が見られるのが識別ポイントです。

その他の雑草も備忘録として載せます。ノニガナ、タガラシ、シロバナタンポポ、ゼニバアオイ、シロイヌナズナ、

マメグンバイナズナ、ツボミオオバコ、ナヨクサフジ、モンツキナガミヒナゲシ(仮称)、キバナヤセウツボ(品種)、

ヒゲナガスズメノチャヒキです。ナガミヒナゲシの花をなんの気なしに覗いたら、斑紋があってびっくりしました!

雑草のラインナップが魅力的であるあまり、すっかり脇役的存在になってしまいましたが、草原性の野鳥や虫たちも

色々と観察できました。少し汗ばむくらいの陽気でしたが、首都高環状線の高架下がちょうど良い避暑スポットに。

南多摩エリアの里山的な自然に見慣れた私たちにとって、河川下流域の自然環境は新鮮で魅力的に映ったのでした。

葛飾区最南端に位置する新小岩駅から徒歩15分、もし機会があれば、ぜひ葛飾あらかわ水辺公園へお出かけ下さい。


 
 
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